ガスもれの原因その2 自律神経失調

今回はガスもれの原因その2、自律神経失調です。当院に来られるガスもれの患者さんは、この原因が一番多く見られます。

この原因の特徴として、次のような経過を辿ってこられた人が目立ちます。
・元々過敏性腸症候群などの自律神経失調症があった。(本人が気づいていない場合もあり)
・何かのきっかけでガスを非常に気にするようになった。
例:人前でうっかりおならをした、職場で自由にトイレに行けずガスを我慢する時間が増えたなど
・お腹を気にして姿勢を悪くしたり、ガスが出ないようお尻に常に力を入れるようになった
・その結果陰部神経の障害が起こり、ガスもれが始まった
・周りの反応を気にして緊張が強くなり、自律神経が乱れてさらにガスの症状がひどくなる

ガスもれが起きると周りの反応が気になるなど、心に強く影響を与えます。また、周りを気にすると本来大丈夫なはずなのに、自律神経失調を起こしてガスが発生、ガスもれにつながるというふうに相互に影響が出ます。

図ではこのようになります。

ではこの自律神経失調がメインの場合に特有の症状です。

1 IBSの症状を持っている、特にガス型
2 他の自律神経失調症状がある
例:手足の汗が多い、動悸がよくある、息苦しい、喉のつまり、疲労感など
3 ある条件でガスもれが発生する、またはある条件でガスもれが発生しない
例:周りが気になるとガスもれが起こる、自宅ではガスもれが起きない
4 肛門の違和感の内、空気が出ているなどのもれ感はあるが、痛みや感覚鈍麻は無い
5 匂いが時々もしくはたまに分かる
6 ガス臭、便臭に加えて他の匂いもする
例:焦げたような匂い、腐ったような匂い、公衆便所のような匂い、食べたものの匂いなど
7 肩こりや腰痛がひどい

自律神経が原因の場合は、まだよく分かっていない部分もあります。腸も肛門の一部も自律神経でコントロールされていますので、何らかの影響は必ず出ると思われます。

1つ確実なのは、上記の経過の説明にある、姿勢を悪くしたりお尻に力を入れることです。
姿勢に関してはその1で書いたのと同じことが原因になります。
またガスを止めようとお尻や肛門に常に力を入れていることも原因になります。力を入れていると、陰部神経の通り道にある筋肉に凝りが発生して固くなり、神経を挟み込んでしまいます。その結果、神経の障害が起こりガスもれが発生してしまいます。実際力を入れるあまり、お尻がハンドボールのように固くなっていた人もいました。

しかし、これらの原因が無くなってもまだガスもれが起きることがあります。その場合は必ず何らかの条件がスイッチになっています。例えば隣や後ろに人が来た時や、学校や職場でだけ起きるなど。推定するに、どうも条件反射のような回路ができてしまっているのかもしれません。人前で話す時必ず冷や汗をかいて声が震える人がいるでしょう。同様に隣に人が来た時、一種の緊張状態になりガスもれを感じるようになるようです。

治療においても、どうしても長引く傾向にあります。しかし腸や肛門の状態を良くして少しずつ自信をつけていくことで、周りを気にすることを減らしていき、最終的にはガスもれを無くします。
自分だけで何とかするのはなかなか難しいので、当院もしくはお近くの鍼灸院などで相談されてみてください。