ガスもれは陰部神経障害で起こるということはこれまでのコラムでお伝えしてきましたが、実は似たような症状を起こす病気として、後大腿皮神経障害があります。実際にはガスがもれていないのに、もれているかのような感覚を生じさせるという、非常に厄介な神経障害です。

では詳しく解説していきます。まず下図をごらんください。

この図をみて、あっと思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
図の赤線部分、太もも裏と肛門周りに次のような違和感を生じるのが特徴です。
1.熱感もしくは冷感
2.スースーする
3.空気が出ている、通っているような感覚
座位で一定の時間が過ぎた時に違和感が出現することが多く、稀に立位でも生じます。

注目すべきは、違和感2と3でこれが「ガスがもれている」と思わせてしまいます。本当のガスもれと違うところは、
・匂いを感じない
・肛門のあたりの空気が出ている感覚が、普通におならをした場合と違う(勢いがない、スーと言う感じが続く)
というところで、さらに太もも裏の違和感を伴うことです。太もも裏にも上記の違和感があるため、中には太もも裏からガスがもれていると言う方もいらっしゃいます。

上記に心当たりがある場合は正確にはガスもれではないので、通常のガスもれの治療や対策は効果がありません。後大腿皮神経障害としての治療と対策が必要です。しかし厄介なことに通常のガスもれ(陰部神経障害)と同時に発生することがあります。その場合は両方の治療が必要になります。

 

そもそもなぜ、この神経の障害が発生したのでしょうか。この神経はお尻の外側を通り、太ももとの境目あたりで足側とお尻との境目に沿った肛門側へと分かれていきます。この走行ラインに何らかの圧迫が加わることで障害が発生すると思われます。この圧迫が発生する原因は次の2つです。

1.姿勢
普段から左右どちらかの斜め後ろ方向に猫背の姿勢をしていると、この神経の走行ラインに体重がかかり、太もも裏や肛門周りに違和感を生じます。また骨盤をかなり真後ろに倒している猫背の姿勢では肛門周りに感じます。
他のパターンもあります。すでにガスもれの症状が発生している人の場合、まずたいてい周りを気にしています。例えば左に人が座っている時に、その人からなるべく遠ざかろうとして身体を右に傾けた姿勢の時は右側の神経に圧迫が加わります。逆に肛門をその人の反対側に向けてガスを右側に流すイメージで身体を左に傾けた姿勢になった場合は左側に圧迫が加わります。

2.お尻に力を入れている
お尻の下部分、肛門から太ももの付け根までの筋肉を真ん中に寄せるように力を入れていると神経が圧迫されて違和感がおきます。立っている状態で違和感が生じる時はこちらの原因であると思われます。

この症状に対しては、やはり鍼治療が一番効果があります。特に当院では後大腿皮神経障害について、早くから取り組み、効果ある治療方法を行っていますので、ぜひ受けてみてください。
また、上記の原因をお読みいただき、普段の姿勢や周りが気になった時の姿勢、お尻の力の入り方をチェックして修正していくとより良くなっていきます。

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