IBSコラム09 ガスもれの原因その3 精神的な要因

ガスもれの原因その3 精神的な要因

いよいよ最後、3つ目の原因である精神的な要因の解説です。

まずは、下記の症状一覧をご覧ください。

1  自分では匂いがわからない
2  肛門の違和感は特に無い
3  IBSなどの胃腸の症状が無い、もしくはあっても少しだけ
4  常に周りの反応が気になっている
5  ガスもれに関して面と向かっては言われず、後ろでコソコソ言われる
6  家族や親しい友人は、鼻が悪いので気づかない
7  鼻が悪くなくても、こちらに気を使って見て見ないふりをしている
8  実生活に大きな支障(不登校、退職など)が出ている
9  クラスメイトや同僚が自分を避けたり、わざとらしく臭いアピールをしてくる
10 自宅にいても、近所の人が自分の悪口を言っているのが聞こえる
11 街中で人とすれ違うときに臭いと言われる
12 店に入ると、他の人がみんな出ていく
13 電車に乗ると、みんないっせいに他の車両に移動していく

上記の項目で当てはまる数が多いほど、今回取り上げる精神的な要因がメインの原因となります。
特に後半の項目に心当たりがあるほど、症状的には重いと言えるでしょう。
図ではこのようになります。

そもそも、精神的な要因とはどういうことでしょうか。

これはガスもれの症状自体より、ガスもれを気にすることがメインとなっている場合のことです。
極端に言えば実際にガスもれがあろうがなかろうが関係なく、もれているのだと思いこんでいる状態です。
こうなると常に周りを気にすることになり、自分の精神的な状態や生活に大きな支障が出てきます。学生なら不登校、会社員でしたら休職か退職に追い込まれてしまいます。

この精神的な要因が原因の場合は、実際に症状あるのかどうか自分自身では判断できず、周りの反応で漏れているかどうか判断しようとします。勢い反応というものに過敏にならざるを得ず、徐々に反応の定義も拡がっていきます。
例えば隣の人がガムを食べ始めると、自分が臭いせいでガムで誤魔化そうとしているのだと考え、これを「周りの反応から、自分はガスもれしている」と判断していきます。
誰か相談できる人がいれば、それは気のせいとか言ってもらえるのですが、人に知られたくないものですから誰にも相談できず、どんどん反応についての考え方に歯止めが効かなくなってきます。
さらに思い込むあまり、記憶も書き換えるようになります。例えば本屋さんに入る時入れ違いに一人が出ていったら、その記憶が店内にいた人全員が逃げ出す、というふうに変わってしまいます。
このような状態が、精神的な要因でのガスもれです。

注意していただきたいのは、自分で匂いが少しでも分かる人や身体に何らかの違和感がある人は、この原因に当てはまりません。この場合は2番めの自律神経失調が主な原因になります。
ただ2番目の原因だったとしても、治りかけでまだ自信が持てない時に気にするあまりにこちらのパターンに陥ることがあります。

・原因
大きく分けて2つあります。

1つは、元々IBSなど腸の不調があり、人前でおならしたとかガスが出るのを常に我慢しているなどをきっかけに周りを気にするようになり、それがどんどんエスカレートしていったパターンです。

もう1つは、自分と話す時顔を背けられた、近くの人がやたら咳をするなど周りの反応から、ひょっとして自分はガスが漏れているのではと考えて、その思い込みがひどくなっていったパターンです。

加えて、こういう状態になりやすい性格というのもあります。
真面目で、~してはいけない・~でなければいけないという意識が強く、周りに迷惑をかけることを非常に嫌います。そのため余計にひどくなることが多いようです。

・対策
根本的には、周りに対する考え方(自分が臭いから周りが~している)を変えなければいけません。この考え方というのはかなり強固になっていまして、それは梅干しを見たら唾が出るのと同様に、周りに人がいたら自動的にいわゆる「周囲の反応」を探してしまいます。

しかしこのままでは何にも良くなっていきませんので、何とか考え方を変えていきましょう。とはいえ急には無理ですから、これなら大丈夫という場合を見つけて、そこから少しずつ自信をつけつつ範囲を拡げていくのが一番良いように思います。

また、精神科のお薬に頼るのも良い方法です。実際当院の患者さんでも、薬と併用しつつ治療を続けて、克服された方が結構いらっしゃいます。医師にはガスもれ自体には理解してもらえないかもしれませんが、周りの反応が気になるということには対処してもらえると思いますので、治していく手段の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。

 

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